多くの家庭では、小学校4年生から中学受験の勉強を始めます。受験勉強を始めたばかりのころは、保護者も子どもたちも、毎週きちんと塾に通うこと、宿題を終わらせること、だけで手いっぱいになることも少なくないです。塾の勉強は難しいですし、やることも多くあります。学校では成績が良く、自主的に家庭学習をしていたというような子どもたちでも、塾に通い始めると、とりあえず目の前にあることをこなすだけで精一杯になることも多いです。
子どもたちが塾に通うことで精いっぱいになってしまっていると、なかなか成績も上がりません。保護者としては、子どもたちが頑張っているならできるだけ成績が出るようにサポートしたいものです。たまには心が折れそうになっていると、やさしい言葉をかけたくなることもあるでしょう。しかし、受験勉強は最初が肝心です。スタートの時期に正しい勉強法が身につけられているかどうかで、先々の成績も大きく変わってきます。
そこで、今回は小学校4年生の塾での学習でも特に苦戦する社会の取り組み方について紹介をしていきます。どのような勉強をすればよいのか、保護者はどのようなサポートをすればよいのか、ということがわかると、成績も伸びやすいです。学習のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
中学受験を志す小学4年生の勉強はリズムを作ることから始める
小学校4年生になると、学校でもクラブ活動や委員会が始まったり、塾の授業も長くなったりして、子どもたちも家で過ごす時間がどんどん短くなります。運動会や学習発表会のようなイベントのときには練習で帰りが遅くなることも多いです。周りには、まだ塾に通っていない友達がいる場合には、遊びの誘いもあり、勉強時間の確保に苦労することも少なくありません。
まだまだ4年生なので、受験したいという気持ちがあっても、目の前の勉強が難しかったり、友達との約束があったりすると「勉強したくない」「塾に行きたくない」という気持ちが出てくることもあります。少しでもネガティブな気持ちを持たないようにするためにも、できるだけ勉強時間を最小限にできるよう、工夫することが大切です。
宇尾恵奈もめ事を生まないためにも、一週間のスケジュールをあらかじめ決めておくことをおすすめします。友達と遊べる曜日を決めておけば、その日に遊ぶことができるよう、ほかの日に塾の勉強も進んで取り組むようになります。もちろん、最初のうちはルーティン化するのに苦労するものです。保護者も協力して、決まった曜日の決まった時間には机に向かうことができるよう、サポートするようにしましょう。
宿題がきちんとこなせるようにサポートする
塾の授業では様々な教材を用います。塾によってはプリント配布がされる場合もあり、子どもたちは管理がうまくできず苦労するものです。処分してよいプリントとそうでないものの区別をしたり、ファイリングしたり、という作業はもちろんのこと、何が宿題でいつ提出なのか、ということも子どもたちだけですべてを理解して進めることは簡単なことではありません。
そこで、宿題がきちんと期日までにこなせるようにするために、保護者も宿題の内容の把握はもちろん、どんな内容でいつまでなのか、ということを確認して予定通り宿題が終わるように声をかけるようにします。子どもたちは宿題に取り組むだけで手いっぱいになりがちなので、宿題に集中できるようにプリント管理など手伝えることはサポートするようにしましょう。
最初に勉強のルールを親子で決めておく
どのような計画で進めるか、宿題はいつやるか、ゲームは毎日何時間まで、など受験勉強を始める際にはどの家庭でもルールを決めます。頭ごなしに保護者からルールを伝えるのではなく、親子で話し合って決めることが大切です。一緒に話し合って決めることによって、子どもたちにも受験生としての自覚が芽生えやすく、約束を守ろうという気持ちが出てきます。一方的に保護者決めると、反抗心もあり守らなくなり、余計なもめ事が起こる原因です。話し合って決めれば、保護者もルールとして諭しやすいというメリットもあります。
最終的には自立自走を促す
子どもたちにとって、保護者が宿題のサポートをしてくれるのはとても心強いです。やるべきことを指示してもらえたり、プリントの片づけなど手伝ってもらえるので、少しずつ宿題もこなせるようになってきます。自分で考えて宿題をするより、保護者が管理してくれたほうが楽だと思う子もいます。そのため、保護者が管理してよいものかと悩む保護者もいるでしょう。
子どもたちの勉強に保護者が一生干渉するようなことは避けるべきです。中学受験のうちに、最終的には自立自走して自分で宿題管理をして、きちんと終わらせることができるようになるようにする必要はあります。しかし、小学校4年生の受験勉強が始まってすぐから子どもたちが完全に自分で管理して宿題を行うというのはほぼ不可能なことです。一緒に取り組みながら、少しずつ子どもたちにも勉強の仕方、ルーティン化を定着させていきます。塾に通い始めて少しずつ時間が経てば要領もつかめ、宿題にかかる時間も短縮できます。子どもたちにも余裕が出たら、少しずつ保護者が手を出す量を減らし、子どもたちに自分で取り組むように促しましょう。段階的に子どもたちに取り組ませていくことにより、最終的には自分たちでスケジュール管理やプリント管理までできるようになります。
中学受験を志す小学4年生のおすすめ勉強方法
では、具体的に社会の勉強はどのように進めればよいのでしょうか。おすすめの方法を紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
正しく宿題をこなす練習から始める
塾に通い始めて間もないうちは、授業を集中して聞くのもままならない子もいます。まずは授業をきちんと聞くこと、宿題を指示通りにこなすことができるようになることを目指しましょう。保護者や塾の先生は「ちゃんと」とか「正しく」といった指示をしがちです。しかし、子どもたちはこれがどういう状態を意味するか意外と理解できていません。そこで、まずは一緒に宿題をどのように取り組むか、ということを定着させるためにも保護者も宿題の内容を確認して一緒に取り組むようにします。
一般的に、宿題を解いた後、〇つけをするかどうか、〇つけが正しくできているかどうか、という点で子どもたちはつまずくことが多いです。教材に漢字で書かれているものはきちんと漢字で書くこと、漢字が間違えているかどうかも確認しながら〇つけをすること、といった勉強の下地となる部分を当たり前にこなせるようになるまで、一緒に確認するようにしましょう。
家庭内での会話を増やす
社会というのはただ知識を覚えるだけでなく、覚えた知識をつなぎ合わせること、日常生活に落とし込むことができるかどうかが大切です。そこで、塾の授業でどのようなことを勉強したのか、ということを家で質問するようにしましょう。子どもたちが何も答えられなかったとしても責めるのはよくありません。子どもたちが自信を無くしたり、怒られると思い話したがらなくなったりします。何を習ったか答えられなかったときには、一緒に教科書を見直してどんなことを習ったのか確認をするようにしましょう。
また、スーパーで買い物するときにはどこが産地か確認して、各都道府県の特色の復習をしたり、世界遺産などの旅行番組を見ながら地理の位置関係を確認したりすることも効果的です。授業で習うだけでなく、家族で会話をすることによって記憶にも残りやすいですし、子どもたちも授業で習ったことを家で話そうと前向きに勉強に向かうことができるようになります。
こまめに復習の時間を作る
塾の授業は毎週膨大な量の内容を学びます。そのため、習って覚えた内容も抜けてしまうものが多いです。知識は何度も繰り返し、覚えたものをつなげていくことで身につくようになります。そこで、時間のある時に子どもたちに声掛けをしてこまめに復習する機会を設けるようにしましょう。復習するときには一問一答など簡単な問題で構いません。まずは基礎となる知識が定着するよう、簡単な問題から始め、少しずつステップアップをしていきます。
なお、簡単に社会を勉強したい方はアプリを使った学習方法もおすすめです。中学受験 社会おすすめアプリ特集というページにおすすめのアプリをまとめていますので、そちらも是非参考にしてみてください。
中学受験を志す小学4年生の家庭学習におすすめの無料プリント
家庭学習で塾以外の教材に取り組みたいとき、簡単な復習をしたいとき、活用したい無料プリントのサイトを紹介します。ぜひ家庭学習で活用してみましょう。
ちびむすドリル
ちびむすドリル(https://happylilac.net/syogaku.html)は、小学生向けの教材がそろっているサイトです。社会は都道府県や県庁所在地、地図記号などの基礎的な内容をまとめたプリントと、テストが用意されています。塾に通い始めてから活用するのはもちろんですが、余裕がある場合には、塾に通う前に暗記用に印刷して取り組んでみるのがおすすめです。
学び道場
学び道場(http://manabi-dojo.com/newpage3.html)小学校3年生からの社会のプリントが掲載されているサイトです。塾での教材として開発されたものなので、かなり内容も分かりやすくなっています。新指導要領にも対応済です。塾の授業の復習だけでなく、予習やまとめノートの代わりとしても活用できるでしょう。
地図まとめプリント
地図まとめプリント(https://manabikata.info/syakai/map.html)は、小学校4年生のうちに覚えたい都道府県をはじめとした知識の確認プリントが掲載されているサイトです。地図の見方や日本の国土の暗記のために、何枚も印刷してドリルのように活用するのが良いでしょう。穴埋め式なので、短時間で問題に取り組める点も便利です。
中学受験を志す小学4年生が家庭学習教材で悩んだらスタディアップがおすすめ
無料教材も最近では様々なものが用意されています。プリントだけでなく、アプリも無料で利用できるものが豊富です。しかし、せっかく勉強させるならしっかり机に向かい、鉛筆で書いて進めるものに取り組ませたいと思う保護者も多いでしょう。アプリだと勉強しているようにみせて遊んでしまったり、プリントだとなくしてしまって途中でちゃんと管理ができなくなったりすることもあります。
そこで余計なトラブルを増やさないようにするためにも、効率的に学習ができ、なおかつしっかりと成果が出せるようにするために、家庭学習教材としてスタディアップの教材を利用するのをおすすめします。社会科専門の学習塾が作っている教材なので、どれもコンパクトに知識がまとめられており、使い勝手もよいです。
都道府県などの覚えるべき白地図の情報が頭に入っていない場合には「白地図ピース」に取り組んでみましょう。白地図の上に、都道府県や山地山脈、川、平野などのシートを乗せて暗記するもので、ゲーム感覚で日本の国土を覚えることができます。
授業内容になかなかついていけない、内容の理解が追い付かない、集中力が続かない、など授業内容での遅れがある場合には「コンプリートマスター」を取り入れてみましょう。CD教材となっており、中学受験の地理の内容が5時間23分にまとめられています。内容も分かりやすく、大切なポイントが絞り込まれているので、子どもたちも基礎からしっかりと知識が身につけられます。
塾の授業と違い、いつでも時間のある時に何度も聞くことができるので、復習も取り組みやすいです。CDの内容をまとめたテキストもあり、併用して使っていくと基礎から知識がしっかりと定着します。
中学受験を志す小学4年生の社会のおすすめ勉強法&無料プリントサイトまとめ
今回は小学校4年生の社会の勉強方法について紹介をしました。まだ塾に通って間もないため、多くの子は学習習慣作りから必要です。毎週のルーティンがこなせるようになれば、少しずつできることも増えていきます。子どもたちが一人でこなせるようになるまでは、保護者も手伝いながら毎週の宿題をこなせるようにしましょう。
社会の知識が抜けないようにするためには、家庭学習で定期的な復習が大切です。塾の教材でちょうどよいものがないときには、無料の教材も活用してみましょう。無料の教材ではなかなか思うようなものが見つからないときには、スタディアップの教材がおすすめです。都道府県や地理の暗記教材だけでなく、授業の内容の復習教材など、種類が豊富なのでレベルに合った教材を見つけることができます。